日本国内にある二桁までの国道を「一級国道」と呼ばれる。
地元を走る国道は知っていてもすべて言える方は日本全国をまたにかけて走っているトラックドライバーさんぐらいじゃないだろうか?
当時の政治家の力関係もあったと思うが、概ね日本の幹線と思われる旧街道を指定したと思われる。
国道1号 東京都中央区-大阪市(旧東海道)
国道2号 大阪市-北九州市(旧山陽道)
国道3号 北九州市-鹿児島市(旧長崎街道、旧唐津街道、旧薩摩街道)
国道4号 東京都中央区-青森市(旧日光街道、旧奥州街道)
国道5号 函館市-札幌市(1873年に作られた札幌本道が起源)
国道6号 東京都中央区-仙台市(旧水戸街道、旧磐城街道、旧岩木相馬街道)
国道7号 新潟市-青森市(旧羽州浜街道、旧羽州街道の一部)
国道8号 新潟市-京都市(旧北国街道)
国道9号 京都市-下関市(旧山陰道)
四国を除く日本列島を囲むように配置されている。
この一桁国道だけで47都道府県のうち33県を通っている。
特に区切りになった街が気になる。
大阪市や京都市はそれなりに納得なのだが、ポイントは新潟市だ。
明治維新の頃の日本の都市人口ランキングによれば、新潟市がおよそ4万人で18位、金沢市がおよそ9.8万人で5位だった事を考えると本来であれば金沢市が区切りの街になるだろうと思う。
たぶんに金沢市は京都に近すぎたため、京都市と青森市の中間に位置する新潟市になったと見るのが正解だろう。
ところで県名と県庁所在地名が異なる県がある理由はご存じだろうか?
例えば九州にある県は皆、県名と県庁所在地名が同じだが、関東では茨城県-水戸市、栃木県-宇都宮市、群馬県-前橋市と異なるところが多い。
これは時の明治政府が廃藩置県の際に官軍(討幕)についた藩と佐幕(幕府に味方した党派)で色分けしたからだと言われている。
確かに江戸に近かった関東には幕府を擁護する藩が多かったのも事実だ。
だからこの一桁国道の設置も多少、そのあたりのさじ加減があったのかもしれない。